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人の温情

私事であるが最近のこと。
夫に病気発覚。入退院を繰り返すこととなった。
その退院後の夫が今までのように出かけることもなくなり家で退屈にしていると聞けば 時間つぶしにと落語のCDを何十枚も持ってきて下さる人、夫の病気に良いものと聞けば御自分が丹精込めて栽培している有機野菜を沢山,沢山持ってきて下さる人、夫の入院中の夜は私が一人で寂しかろうと 交流している外国人の何人かで相談したらしく銘々が手作りの料理を携えて集まってくる。そんな 人々の温情を感じる日々が今ある。

宮崎賢治の「雨にも負けず・・・」の詩が頭をよぎった。
そしてそういう者に私もなりたいと改めて思う。

特に印象に残る節

 *雨にも負けず風にも負けず雪にも夏の暑さにも負けぬ丈夫な体を持ち慾はなく決して瞋らずいつも静かに笑っている ・・・・・・・・・・ 

そういう者に私なりたい。 

*あらゆることを自分を勘定に入れずに良く見聞きし解りそして忘れず…
   東に病気の子どもあれば行って看病してやり
   西に疲れた母あれば行ってその稲の束を負い
   南に死にそうな人あれば行って怖がらなくてもいと繰り返し
 北に喧嘩や訴訟が有ればつまらないから止めろといい。・・・・・・・・・・

そういう者に私なりたい


自分のことしか考えず周囲には意識的に目をそむける人もいる中、幸せにも私の周囲の人は親切な人が多い。
それが皆自然にふるまってくれるから尚うれしい。
決して私を落ち込ませるような付き合い方をしないでいてくれる。

ある知人が言った。人には慰められることを喜ぶタイプとそうでないタイプが有ると。 
自分はどっちだろうかと考えたとき、私は強がりのせいか、人前ではいつも明るくしていたい方である。

というより直面していない時間は悲しいことも辛いことも他のことで紛れるからほんのわずかの時間だが頭や心の中から外れるのである。
人の前で涙を流せば心やさしい人々を負の状況に巻き込むことになる。
そんなことはしたくないからやせ我慢をしているのかもしれない。
しかし、家での一人の時間は強がりの私も人知れず色々なことを思いめぐらし涙を流す。

ある先輩は言った。「人は必ず覚悟をする時が来るのだから・…貴女が落ち込んではだめだよ! 家族の支えが一番だよ。」と。
覚悟を決めて自分を対処させてゆかなければ・・・・。 

当の夫は強い。 全てを受け入れ理解して面と向かっている。
彼の寛大さと優しさと毅然さゆえに私は明るく強くしていられるのだとむしろ感謝している。 

日進月歩 進歩する医学界に希望をつなぎながら 生きている限りを楽しく明るく夢見ながら過ごしたい。








 
by aakinishi | 2013-03-08 01:00
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