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スペイン、ポルトガルの旅 その7(8日目)


「ポルトガル」まで来たんだ! 昔むかし、日本史で学んだ「ポルトガル」という響きが改めて新鮮 だ!!
ポルトガルと言えば15世紀初頭より積極的に海外へ進出するようになり、16世紀はじめフランシスコ・ザビエルが布教の為来日、鉄砲の伝来、コンペイトウ、カステラなど菓子の類にいたるものまで 随分昔からの交流がこの地とあった。遠い国にきたものだと感無量。

ポルトガルはコルクの生産量世界一なのだそうだ。鍋敷きやその他の雑貨小物、履物に加工されてもいると言うので夏用のコルクのスリッパを探したのだがとうとう出会えなかった。これはこの旅の心残りの1つとなった。

ポルトガルに入るとあちこちに 美しく彩られた“鶏”をあしらった雑貨が目に付く。
これは幸運のシンボルなのだそうだ.

ガイドの説明によるとこれには伝説があるという。
「悪事をはたらいた罪で警察に逮捕された一人の男がいた。彼は自分は無実であると主張した。警察はその男の言い分は信用できないと疑い、その証明をしろと迫った。証明には何か奇跡を起こせと難題を課した。逮捕された男は自分には奇跡など起こせるはずはないと思いながら自分は無実を証明できないまま、罪を負わねばならないのだろうと半ばあきらめてはいたものの、ふと傍にあった鶏の置物に目をやり、「もし、この鶏が生き返ったとしたら・・・・」と提案した。警察はそのような事はぜったい有り得ないとタカをくくっていた。ところがどうだろう! その置物の鶏が朝になるといきなり「コケコッコー」と時を告げ、羽ばたいたというのだ。正にこれは奇跡であった。奇跡が起こった事で無実を主張していたこの逮捕者は難を逃れたと言う。それ以来、この鶏が幸運のシンボルとして皆に愛され続けていると言う。

なんとも面白い話である。その奇跡を起こす力に少しでもあやかりたいと思いながら色彩も美しく姿かたちもコケティッシュな鶏の描かれたアスレージョ(タイル)の壁掛けを記念に購入し、現在、毎日目にする場所にかけてある。私にも奇跡的なことが起こったら面白いな・・・と冗談にも密かに念じている自分の愚かさに苦笑いを禁じえない。
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リスボン市内で 立ち寄る所は世界遺産のジェロニモス修道院、発見のモニュメント、べレンの塔である。

かつてはこのリスボンの港から大志を抱いて 多くの冒険家たちが太平洋に繰り出して行ったのだ。
「発見のモニュメント」は1960年、エンリケ王子の500回忌を記念して立てられたモニュメントで、帆船をモチーフにして先頭にエンリケ王子、その後ろに天文学者、宣教師、船乗り、地球学者などこの時代に活躍した人の姿が続いている。
また大理石で作られている広場中央にある世界地図には世界の発見年号が記されていて、「日本」も1541年(?)としっかり記せられていた。

「発見のモニュメント」のすぐ近くに海と川の境にあるドレスの裾を広げた様な形の石造りの塔がある。これが「ベレンの塔」で、船の監視のための塔だという。
一階部分は水の満ち引きを利用しての水牢となっていたと言う。残忍な話である。

次に訪れたのは「シントラ」の町。かつての王宮だった宮殿内の最も広い“白鳥の間”はとても美しく、イサベル女王が27歳のとき結婚した事にちなみその天井には27羽の白鳥が全て異なるポーズで描かれていて妙味があった。“かささぎの間”は女官の数136人を鳥のかささぎで描かれ他に、“ガレオンの間”“インドの間”“紋章の間” “アラブの間”
etc,など数多くの部屋がそのままの状態で残されていた。

今まで訪れた場所は全て世界遺産に登録されている所でテレビで紹介されるのとは趣が異なり実物の底知れない偉大さと、奥の深さと、神秘的なものを感じ取った。

シントラの町から約15kmの所にユーラシア大陸最西端の地「ロカ岬」がある。
詩人カモエンスが唱えたと言う“此処に地果て、海が始まる”という意味の「Onde a Trra seAcabae o Mar Comeca」の文字が刻まれた碑が立っている。
あー 此処がユーラシア大陸の最西端なのだという感慨にふけりながら太平洋を望んだ。
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此処では日本で発行される地味な形式的な証明書とは違いいかにもヨーロッパらしい重々しい感じの「ヨーロッパ大陸最西端の地到達証明書」を発行しており私たちグループ全員もこの証明書を頂くことが出来た。強風にあおられながらロカ岬に立ち夫と二人 記念写真に納まった。

これで予定のスケジュールは全てこなされたわけになるが、今回の旅を総合的に振り返ると、先ず添乗員の質がよかったことに満足、お天気に恵まれ用意していった雨具は使用しなかったこと、昼夜の食事とワインが美味しかった事、スケジュール的にはもっと時間をたっぷりかけて欲しかった場所もいくつかあったが盛りだくさんを一挙に案内しようと言う旅行会社の思いやりだろうと納得できるものであった。

明日の朝はリスボンを8時25分と言う早便で帰国の途に着く事になっている。さあ、明日からは現実に戻り忙しい毎日が待っている。がんばらなっくちゃー!!

余談となるが、私には持病もないし、よる年並みと言う事はあっても普段は全くの元気印人間であるが、夫にはハンディがある。外見上は全くわからない普通の人なのに、段々目の状態が悪化しつつある夫 (夫の場合、2m先の人の顔が男女の区別がついても近くに寄るまでだれなのかがわからない。少し離れた看板の文字はほとんど判読できない、そして今のところは手術も出来ないという目の病気 普通の黄班変性症とは少し異なる黄班変性症)
その上に、昔から左耳が難聴と言う夫・・そんな夫と旅に出られるのはあと何年間だろうか。「もう僕は良いよ」と言うまで元気印の私が彼を引張って連れ歩き 1回でも2回でも多く、違う文化に触れ、違う空気を吸い、近くによらなければ見えなくても良い、美しいものを美しいと感じることが出来る時まで一緒に楽しみたいと思っている。

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by aakinishi | 2008-07-05 16:17